深夜、暗くなって、人間や動物が寝静まった頃(就寝時:明け方3~5時)に、トコジラミはベッドやじゅうたんの裏、壁や天井の隙間などから這い出してきて、「吸血」します。
気候的にあたたかいシーズンに多く活動するトコジラミは、腕・足・首周りなど、露出している部分を刺すことが多いといえます。初めてトコジラミに刺された場合は、あまりかゆみなどが生じることのない人も多いようですが、2回目以降に刺された場合には、刺された場所に紅斑が生じてしまいます。ときには、リンパ管の炎症やリンパ節が腫れる症状をともなうケースも見られます。
蚊が媒介するマラリアのように、病原体による疾病媒介はありませんが、人によっては激しいかゆみなどにより、睡眠障害やアレルギーが起こることもありますので、特に小さなお子さんやペットと同居されている場合には対策が必要になります。
トコジラミによる吸血は、すぐに病気などにつながるものではありませんが、「ホテル・旅館」など宿泊・滞在型の施設では、経済的な被害も深刻な問題を招いてしますケースも多く見られています。
お客様がトコジラミに刺されることで、クレームが発生し訴訟に持ち込まれてしまったり、対象客室の販売停止になってしまうというリスクがあります。一時期、鎮静化していたトコジラミ被害ですが、2000年代以降、日本においても数が増えてきていますので、「気づいた時には遅かった」ということになりませんように、ぜひ駆除や調査をご依頼ください。
繁殖力が極めて高いトコジラミは、一匹でも見つけた場合には、近くに複数匹生息している可能性がありますので、早期に駆除することが被害を防ぐことになります。
ご家庭におけるトコジラミによる吸血被害も問題ですが、より大きな問題を引き起こすのが宿泊施設や、商業施設におけるトコジラミ被害です。
トコジラミが発生し、ホテルや旅館に泊まったお客様が刺されてしまった場合、ツイッターやブログ、クチコミなどであっという間に情報が広がってしまい、重大な経済被害につながってしまうリスクが高まります。1cm弱ほどの小さなトコジラミですが、その被害は大きく、決して無視していられない問題になりつつあります。
実際に2004年には、日本のある旅館においてトコジラミ(別名:ナンキンムシ)が発生しました。吸血被害にあった宿泊客が旅館を相手取って訴訟を起こし、旅館側が賠償金を支払ったケースもあります。賠償金ももちろんですが、風評被害も大きく、実際の経済的な損失は計り知れないものであったといえるでしょう。
●トコジラミ被害が確認されている施設
ホテル・旅館、などの宿泊施設、一般家庭、映画館、保養施設、寮、アパート、アパレル、漫画喫茶etc
経済大国でもあり、訴訟大国でもあるアメリカでは、当たり前のように街中でトコジラミ駆除の看板などを見かけることがあります。ニュースなどでも取り上げられることもあり、日本に比べると、その認知度はかなり高い害虫です。
トコジラミ被害による訴訟も多く、一流ホテルやアパレルショップなどでも、トコジラミが発生し、刺されたお客様に訴訟を起こされるケースが頻発しています。
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